Mailstream Manager 3.0日本語版
Mailstream Manager 3.0日本語版
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 センドメールは,商用メール・サーバー製品群の新版「Mailstream Manager 3.0日本語版」を,2008年6月10日に販売開始した。出荷日はLinux版が2008年6月16日,Solaris版が2008年7月21日。新版では,ゲートウエイでのメール暗号化やメール監査機能などを強化した。価格はオープンだが,参考価格は250ユーザーで約30万円程度である。販売目標は,初年度4億6000万円。開発会社は米Sendmail。

 Mailstream Managerは,ユーザー企業向けの商用メール・サーバー製品群。メールを中継/格納するメール・サーバー機能を中核に,メール・ボックスの運用管理機能,ウイルス/スパム対策機能,情報漏えい防止機能,メール・トラフィック制御など各種セキュリティ機能など,企業がメール・システムを運用する際に必要になる各機能/ソフトウエアで構成する。

 今回出荷する新版では,情報漏えい対策を主な目的とするセキュリティ機能を強化した。具体的には,大きく以下の3つの機能を追加した。(1)ゲートウエイ側で自動的にS/MIMEによるメール暗号化を施す機能,(2)ゲートウエイ側で添付ファイルをパスワード付きのZip書庫に自動変換して送信する機能,(3)セキュリティ・ポリシーに合致しないメールなどを送信前に隔離するとともにインシデントとして管理し,該当メールに対して行った処理を履歴として記録する機能---である。

 サーバー側でのS/MIME暗号化とZip書庫化の背景には,クライアントでの暗号化をさせないことでメールのアーカイブ保存を可能にするという狙いがある。機密情報をメールで送信したい場合,インターネット上で第三者に情報が漏えいすることを防止するにはメールの暗号化が必要になる。この一方で,企業は社員が送信するメールの中身を把握できるようにしておかなければならない。こうした需要から,メールの送信時にメール・ゲートウエイ側で暗号化を施す機能が生まれた。

 Mailstream Managerの稼働OSは,PCサーバー(x86)がRedHat AS4.0,SPARCがSolaris 9/10で,Solaris 8は個別対応可能。