ディーツーコミュニケーションズ(D2C)は6月9日、優れた携帯電話向け広告を表彰する「第7回モバイル広告大賞」の受賞作品を発表した。個別部門の優秀賞は、アド・クリエーティブ部門がリクルートの「平日アフター6物語」、キャンペーンサイト部門が中央酪農会議の「牛乳甲子園」、マーケティング部門が味の素の「モバイル発!!『クノールスープパスタ』商品開発プロジェクト」が受賞した。これら3部門を統合するグランプリの該当作品はなかった。

 選考委員長によると、各受賞作品は従来の基本的な広告手法にユニークな新規内容/表現を加えており、2、3年前に比べてレベルが向上した。アイデアや精巧さといった点でレベルが格段に上がり、本格的なモバイル広告全盛時代に突入したと感じられるという。ただその分、作品に対する審査員の期待感が高くなっており、グランプリ受賞作品の選考は見送られた。

 今回は携帯電話というモバイルツールと対象コンシューマの特徴を正確に把握して企画に盛り込んだ作品が多くみられた。特にアド・クリエーティブ部門は携帯電話の機能向上を生かしてFlashを使った作品を制作するなど、限られたスペース内でブランドの世界観をしっかり表現するようになったという。

 D2Cの主催するモバイル広告大賞は、携帯電話に配信/掲載された広告の中から、表現力/デザインに優れた作品や、マーケティング手法の面で優秀な事例を選ぶ。「アド・クリエーティブ部門」では携帯電話に表示される画像広告全般の表現力とデザインを評価した。「キャンペーンサイト部門」は製品キャンペーンサイトのコンテンツやユーザビリティを評価、「マーケティング部門」はモバイルツールを生かすマーケティング手法を評価し、この3部門の優秀賞各1作品、入賞各4作品を決定した。

 作品の選考は、アートディレクターの秋山具義氏と宮崎光弘氏、デジタルハリウッド大学学長の杉山知之氏、宣伝会議編集室長の田中里沙氏など、広告/マーケティング分野の有識者6人が担当した。

■関連情報
・ディーツーコミュニケーションズのWebサイト http://www.d2c.co.jp/