写真1●USBポートに接続するWireless USB送受信機
写真1●USBポートに接続するWireless USB送受信機
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写真2●映像入力端子に接続するWireless USB受信機
写真2●映像入力端子に接続するWireless USB受信機
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写真3●映像と音声出力を備えるWireless USB受信機
写真3●映像と音声出力を備えるWireless USB受信機
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 台湾の半導体メーカー,リアルテックは「COMPUTEX TAIPEI 2008」で同社のチップを搭載したWireless USB機器でデモを実施している。Wireless USBは3メートルという近距離ながら最大400Mビット/秒の無線通信が可能な規格。デモでは,ノート・パソコンのUSBポートに親指大のWireless USB送受信機を接続,液晶画面に映像を転送していた(写真1)。

 デモのアプリケーションは二つあった。一つはパソコンからプレゼンテーション画面を近くのモニターに映すというもの。液晶側には,マッチ箱大のWireless USB受信機が入力端子に接続され,特に乱れることなく,映像が映っていた(写真2)。「VGA程度の画像なら10メートル程度,離しても問題ない」(説明員)という。

 もう一つのデモは,720pの映像を送るというもの。送信側のパソコンの構成は同じだが,受信機として,音声と映像を同時に出力する装置が置かれていた(写真3)。こちらも音声,映像ともに乱れることなく利用できていた。「720pの映像なら3メートル程度まで離せる」という。

 このデモに使っているチップは,既に2008年1月にサンプルを出荷済み。大量生産も可能だという。リアルテックは低価格なイーサネット・チップで有名な会社。日本のネットワーク機器ベンダーもリアルテックのチップを使ったカードを多数投入している。こうしたことから,今年は各社から安価なWireless USB機器が登場することが期待できそうだ。