写真1 「Proactnes!) QM V01 ネットワーク故障検知ソフトウェア V01」でユーザーごとの通信品質を可視化
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写真2 「Proactnes!) QM V01 音声品質管理ソフトウェア V01」でIP電話の音質を可視化
写真2 「Proactnes!) QM V01 音声品質管理ソフトウェア V01」でIP電話の音質を可視化
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写真3 「Proactnes!) QM V01 トラフィック測定ソフトウェア V01」で大規模ネットワークのトラフィックを可視化
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写真4 「Proactnes!) NM 大規模ネットワーク監視ソフトウェア V01」で物理ネットワークと論理ネットワークを統合監視
写真4 「Proactnes!) NM 大規模ネットワーク監視ソフトウェア V01」で物理ネットワークと論理ネットワークを統合監視
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 富士通は2008年6月5日,ネットワークの通信品質を監視するサーバー・スイート「ProactnesII V01」を発表した。パケット・ロスなどの障害やIP電話の音声品質をユーザー単位でリアルタイムに可視化できるのが特徴。数千から数十万台規模の機器を運用する通信事業者/ISP向け。同日から順次販売を始める。

 同製品は,通信の体感品質の監視に特化した「ProactnesII QM V01」と,大規模ネットワークを広範に監視・管理する「ProactnesII NM V01」の大きく二つのソフトに分かれている。NMに相当する製品は2000年から販売していたが,通信事業者のNGN構築を見据えて機能を拡充した。二つのソフトを組み合わせることで,音声や映像などのアプリケーション品質および大規模トラフィックのリアルタイム可視化機能などを統合したスイート製品となった。

数十万台のネットワーク品質をユーザー単位で可視化

 ProactnesII QM V01は,目的に応じた3種類のコンポーネントを用意している。いずれもパケットの分析手法を工夫することで,監視対象のネットワークおよび監視用サーバーの負荷を最小限に抑えている。

 「ネットワーク故障検知ソフトウェア V01」では,ルーターのミラーポートなどから取得したパケットのヘッダ情報の分析結果のみで,ユーザー(IPアドレス)ごとの通信品質をリアルタイムに可視化できるようにした(写真1)。「音声品質管理ソフトウェア V01」は,音声パケットを間欠的に取得しながらエコーの発生状況などを検知できる技術を搭載する(写真2)。「トラフィック測定ソフトウェア V01」では,ネットワーク機器からSNMPなどで情報を収集する際のアルゴリズムを大規模ネットワーク向けにチューニングしている(写真3)。ネットワーク機器への負荷とそれらの情報を集める監視サーバーの負荷を均一化することで,ネットワークへの影響を軽くした。

 ProactnesII NM 大規模ネットワーク監視ソフトウェア V01は,2000年発売の従来品が持つ物理ネットワークやMPLS/VLANなどによる論理ネットワークの統合監視などの機能に加えて,ProactnesII QMとの連携機能を追加(写真4)。監視対象のネットワーク機器の上限も数万台規模から数十万台規模に拡張した。今後は通信事業者の協力を得て,機器およびネットワークの追加・削除を即座に検知する機能を追加する予定だ。

 価格はProactnesII QMネットワーク故障検知ソフトウェア V01が296万1000円から,同トラフィック測定ソフトウェア V01が136万5000円から,ProactnesII NM大規模ネットワーク監視ソフトウェア V01が315万円から。ProactnesII QM 音声品質管理ソフトウェア V01については2008年第4四半期に提供する。

[発表資料]