マイクロソフト執行役常務オンラインサービス事業部長の笹本裕氏
マイクロソフト執行役常務オンラインサービス事業部長の笹本裕氏
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押切もえさん(写真中央)を“党首”にした「MSN相談党」キャンペーンを実施し、利用者拡大を図る
押切もえさん(写真中央)を“党首”にした「MSN相談党」キャンペーンを実施し、利用者拡大を図る
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 マイクロソフトは2008年6月4日、Q&Aサービス提供のオウケイウェイヴと連携して提供するQ&Aサイト「MSN相談箱」をリニューアルしたと発表した。「MSN」トップページからの相談箱コンテンツ検索を可能にするなど、MSNや「Windows Live」との連携を強化。将来的には連携をより深めて、Q&Aコンテンツを活用した次世代検索サービスの提供を目指す。

 今回のリニューアルでは、MSN相談箱に「スタッフおすすめQ&A」を追加するなどコンテンツを強化した。また、Windows Live IDでのログインに対応し、MSNのトップページや「Windows Liveメッセンジャー」からQ&Aの検索を可能にした。今後は、検索サービス「Live Search検索」で検索結果がゼロ件の場合には、MSN相談箱での質問・検索へ誘導して利用者数を拡大する考え。

 マイクロソフト執行役常務オンラインサービス事業部長の笹本裕氏は記者会見で、「動画、画像、地図などバーティカルの検索と共に、人の知識を参考にして検索することが求められている。Web(のコンテンツ)には限りがあるが人の知識は無尽蔵だ」と、Q&Aサイトと連携した検索サービスに力を入れる方針を明かした。同社プロダクトマネージメントグループシニアディレクターの浅川秀治氏も、「ビル・ゲイツも数年前に言っていたが、URLを返すのではなくアンサーを返すサーチエンジンを目指す」と説明した。

 MSN相談箱のもととなっているオウケイウェイヴのQ&Aサイト「OKWave」の会員数は115万人、質問を見るだけのユーザーも含めた月間利用者数は3000万人。累計のQ&A数は1574万件に達する(2008年6月4日時点)。約60の提携サイトと会員、質問と回答のデータベースを共有し、利用者数を拡大している。マイクロソフトは2008年3月にオウケイウェイヴと資本・業務提携をして、10%の株式を保有している。

 オウケイウェイヴ代表取締役社長の兼元謙任氏は、「マイクロソフトとの提携を機に『世界に聞く』を実現したい。自動翻訳やユーザーの力による翻訳でいろいろな国の人が質問・回答できるようにすることで、ネットのつながりを利用して未来に向けた何かが生まれるように頑張りたい」と構想を語った。