ソフトバンクモバイルは2008年6月3日，携帯電話の夏モデル12機種を6月下旬以降に順次発売すると発表した。同日開催した発表会（写真1）では，孫正義社長が「女性に好まれるラインアップが足りないのではないかとかねがね思っていた」とコメント。今回は12機種中8機種が，女性ユーザーをターゲットにしているという。
なかでも「アンケート調査の結果から，女性がいちばん求めている機能は防水だと分かった。入浴中にメールを打つということが背景にあるようだ」（孫社長）。女性の手のひらに最もフィットする横幅48mmのサイズや，端末全体から出る世界観も重視したという。
防水機能を持つのは，シャープ製の「THE PREMIUM WATERPROOF 824SH」とパナソニックモバイルコミュニケーションズ製の「TROPICAL 823P」（写真2）。824SHは厚さ15.3mmで“世界最薄防水ワンセグ”をうたい，11色を用意した。823Pは丸みを帯びたフォルムとボタンを押すだけで端末が開く「ワンプッシュオープン」を採用した端末で，5色で展開する。
手のひらに収まりやすいサイズを実現したのは，多色展開が特徴である「PANTONE」の第2弾となるスライド型の「825SH」（シャープ製）。横幅48mm，厚さ14.9mmで持ち方によって画面の縦横を切り替える「モーションコントロールセンサー」を搭載する。色は8色。
世界観を出すことやデザインにこだわった端末は5機種。NEC製の「821N GLA」は女性誌「GLAMOROUS」とのコラボレーション・モデル（写真3）。「ディズニー・モバイル」向けのシャープ製「DM002SH」，NEC製「821N」，パナソニックモバイルコミュニケーションズ製「MIRROR II 824P」，東芝製「824T」も用意した。
残る4機種は，男性向けや最新機能を多数持つ“全部入り系”である。男性向けは，11.7mmの厚さと630時間と長い待ち受け時間が特徴のNEC製「820N」，本体の両面にテクスチャを入れた東芝製「823T」の2機種。パナソニックモバイルコミュニケーションズの「921P」は，液晶テレビ「VIERA」の映像技術を搭載。ワンセグ映像を毎秒30フレームにする「モバイルWスピード」などの機能を持つ。
シャープの「923SH」は，AQIOSケータイの第5世代にあたる全部入りの端末（写真4）。録画した動画の追っかけ再生やWikipediaと連携する辞書，ボタンを押すと現在地と携帯電話が向いている方向を表示する地図，携帯電話をAQUOSテレビのリモコンとして使う機能などを搭載する。
ドコモ「2in1」の対抗サービスも
また923SHは，同日発表した新サービス「ダブルナンバー」と「着デコ」に対応する。
ダブルナンバーは1台の端末で2つの電話番号とメール・アドレスを持てるサービスで，NTTドコモの「2in1」の対抗となる。2回線めも，1回線めと同じようにメール送受信にWebメールではなく携帯電話のメールを使えることが特徴だ。料金は，ダブルナンバーの登録事務手数料が1050円。2回線めをホワイトプランで使う場合は，通常月額980円の基本使用料が月額840円となる。
一方の着デコは，電話をかけた相手の着信画面にテキスト，画像，動画，音楽を組み合わせた最大100Kバイトまでのメッセージを表示できるサービス。料金は1回10.5円。いずれのサービスも，対抗機種は今後順次拡大していく予定だ。
さらに同社は，新デザインの絵文字を提供することと，「Yahoo！ケータイ」トップページを7月1日にリニューアルすることも発表した。絵文字はデザインを一新。他社の携帯電話に絵文字メールを送っても文字化けしない「他社共通絵文字」表示モードを用意した（新機種すべてが対応）。
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