マイクロソフトは2008年6月3日、同社のWebサービス「Windows Live」のAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)について、日本語による技術情報を公開した。同社の開発者向けWebサイト「MSDN」で確認できる(MSDNのLive情報提供ページ)。
利用を想定しているのは、エンドユーザー向けのWebサイトを開発・提供している事業者や個人のWebサイト開発者。開発者はこのAPIを利用することで、ユーザー認証、メール、チャット、ブログや写真などのデータ共有、地図といったLiveの機能を自分のWebサイトに組み込める。「開発者が独自に開発した機能とLiveの機能を組み合わせることで、個性的で利便性の高いWebサイトを早期に立ち上げることができる。ぜひLive PlatformのAPIを使ってほしい」(マイクロソフトの磯貝直之 Windows Live推進エグゼクティブプロダクトマネージャ)。マイクロソフトはLiveのWeb関連サービスを総称して「Windows Live Platform」と呼んでいる。
Liveで公開しているWeb APIの利用は、一般の開発者は無償。ページビュー数が多いサイトを運営している場合や、法人が自社サービスに利用する場合には、有償にする可能性があるという。有償化した際の料金体系は未定。「ユーザーの利用動向を見ながら決めていく」(磯貝氏)。
Web APIの先行利用ユーザーとして、動画配信サービス「GyaO(ギャオ)」を提供するUSENを紹介した。GyaOの会員向けサービス「GyaOアラート」でWindows Liveの情報表示機能「Alerts」を採用したという(GyaOアラートのWebページ)。Alertsを通じて、GyaOで配信する新番組の情報をポップアップ表示する。「従来はメールに頼っていた新番組情報の提供を分かりやすく、タイムリーに提供できるようになった」(USENの二木均 取締役最高技術責任者開発本部長)。
今後マイクロソフトは日本語による技術情報の拡充、トレーニングプログラムの提供、各種プログラミングコンテストの支援などを展開するという。