中国携帯電話キャリア大手のChina Unicom(中国聯通)は現地時間2008年6月2日に,中国固定電話大手のChina Netcom Group(中国網通)との合併計画を明らかにした。手続きは株式交換方式で行われ,China Unicomが存続会社となる。取引総額は4391億6700万香港ドル(約563億ドル)にのぼる見込み。

 具体的には,China Netcomの株式1株をChina Unicomの株式1.508株と交換する。また,China Netcomの1米国預託株式(ADS)に対してChina Unicomの3.016ADSを割り当てる。2008年第4四半期に手続きを完了する予定。

 China Unicomは合併計画について,「固定電話事業と無線通信事業の融合が進む業界のトレンドに沿っている」と説明している。手続きが完了したのち,China Unicomは両社のリソースと強みを統合し,明確な戦略目標を掲げ,より優位な地位の確立と規模の経済の実現に向けて取り組むとしている。

 また,China Unicomは子会社のCUCLのCDMA事業を中国通信大手のChina Telecom(中国電信)に売却することも,同日発表した。売却額は438億人民元(約63億ドル)。ビジネス・モデルの調整とリソース再配備のためとしている。さらに,China Unicomの親会社China United Telecommunicationsと関連会社Unicom New Horizon Mobile Telecommunicationsも,CDMA事業をChina Telecomの親会社China Telecommunicationsに662億人民元(約95億ドル)で売却する。

 CDMA事業を手放すことで,GSMにリソースを集中し,第3世代(3G)へのスムーズな移行を推進する。

[発表資料へ]