台湾dMedia Systemsのダニエル・シンCEOは2008年6月2日,台湾・台北で開催中の「WiMAX Expo」の会場で,日経コミュニケーションの取材に対し「Windows MobileとWiMAXの組み合わせの方が,AndroidとLTE(3.9世代携帯電話)の組み合わせよりも将来性がある」と語った(写真1)。
dMediaは,Windows CE/Windows Mobileベースの端末を開発する会社(写真2)。シンCEOは「現在のHSPA(High Speed Packet Access)で,次世代のアプリケーションとして想定されている動画配信のようなものを提供すると,システムがパンクする」とした上で,「WiMAXの方がシステムがシンプルで動画配信などには向いている」とした。
さらに,「LTEになればそうした問題は解消できるものの,WiMAXよりも立ち上がりが遅いため,WiMAXの後塵を拝することになる」とした。「WiMAXが一般に普及するのが,2013年から2014年であるのに対し,LTEが普及するのは2020年になる見ている」という。
また,Androidに対しては「通信事業者がAndroidを採用しても結局,もっとも稼げるサービス部分を米グーグルに支配されることになる。通信事業者がそのプラットフォーム上でサービスを自由に作り上げられるWindows CE/Windows Mobileの方が採用しやすい」とした。