SELinuxを実装したAndroidが稼働するLinux Zaurus(SL-C3200)
SELinuxを実装したAndroidが稼働するLinux Zaurus(SL-C3200)
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 日立ソフトウエアエンジニアリングは2008年5月28日から30日まで開催されたLinuxWorld Expo/Tokyo 2008で,携帯電話向けプラットフォーム「Android」に,セキュアOS「SELinux」を実装したデモを展示した。SELinuxによりAndroidのセキュリティを強化できるという。

 AndroidはGoogleが公開している携帯電話向けプラットフォームで,LinuxとJavaをベースにしている。SELinuxはLinuxのアクセス権管理をきめ細かく厳密にすることでセキュリティを強化するモジュール。日立ソフトはGUI設定ツール「SELinux Policy Editor」を開発しオープンソースとして公開したり,サポート・サービスを提供するなどSELinuxに取り組んできた。

 デモでは,シャープのPDA Linux Zaurus(SL-C3200)にSELinux適用LinuxカーネルとAndroidを稼働させた。「Androidが世界中で使われ,アプリが世界中で作られれば,ウイルスや,セキュリティホールのあるソフトも流通する恐れがある」(日立ソフト 中村雄一氏)。

 日立ソフトでは,SELinuxの適用により,ウイルスや悪意のあるソフトウエアに感染しても,重要なデータやアプリケーションにアクセスできないようにすることができるとしている。また,ビジネス・モード,プライベート・モード,管理者モードなどモードを切り替え,アクセスできるデータやアプリケーションを制限することも可能になるという。