総務省は2008年5月29日,携帯電話等周波数有効利用方策委員会の第30回を開催した。前回の委員会から本格的に開始した100Mビット/秒超の速度を可能にする3.9世代携帯電話(3.9G)導入に向けた技術的条件の調査について(関連記事),関連する事業者の意見陳述を実施した。意見陳述の申し込みを行ったのはWiMAXフォーラムで,WiMAXフォーラム日本オフィスの庄納崇副代表が委員会にて意見を述べた。

 庄納副代表は「モバイルWiMAXもIMT-2000ファミリーであり,3.9Gとして求められる無線ネットワーク技術を採用している。そのため総務省の3.9G審議の中で,LTEなどと共にモバイルWiMAXも検討対象に加えてほしい」と主張した。これに対し委員会は「今後の審議の参考にする」と答え,モバイルWiMAXを審議の対象とするかどうかについての判断を保留した。

 なお,この委員会の翌日の5月30日には,3.9Gの技術的条件を専門的に調査するIMT-2000高度化作業班(以下3.9G作業班)が第3回会合を開催した。第2回の会合(関連記事)に続き,3.9Gシステムなどで想定されるサービス像や各社に取り組みについて,ウィルコム,NTT,NHK,京セラ,ACCESS,インターネット総合研究所の6社が意見を述べた。