米Googleは2008年5月28日（米国時間），米国サンフランシスコで開催した開発者会議「Google I/O」の基調講演で，同社が2008年下半期にリリースする予定の携帯電話機プラットフォーム「Android」のデモを披露した。今回のデモは，タッチパネルを搭載する3G携帯電話機を使用しており，「Google Maps」のようなアプリケーションが快適に動作した（写真1）。
デモに使用したのは台湾HTC製の3G携帯電話機で，米Qualcomm製のプロセサ「7201A」，128Mバイトのメイン・メモリー，256Mバイトのフラッシュ・メモリー，タッチ・センサー，OpenGLに対応したグラフィックス・アクセラレータ（詳細は未公開），方位がわかるコンパスなどを搭載している。プロセサの動作周波数は354MHz。7201Aは，すでにHTC製のWindows Mobile 6.1搭載スマートフォンなどでも採用されているプロセサで，より高い動作周波数でも動作可能だが，今回のデモでは消費電力量を抑える目的で，動作周波数を低めにしているという。
| 動画●Google I/Oの基調講演で披露されたタッチパネル搭載Androidのデモ（3分30秒） |
デモでは，タッチパネルを使用した基本的な電話操作のほか（連絡先を指で選択するなど），Webブラウザ「Webkit」を使ったWeb閲覧（閲覧しているページの任意の部分を拡大表示できる），Android上で動く地図サービス「Google Maps」，Google Maps上で道路周辺の風景を表示する「ストリート・ビュー」，ナムコ（現：バンダイナムコゲームス）のゲーム「パックマン」－－などを披露した。3Gのデータ通信サービスに対応しているため，WebサイトやGoogle Mapsの閲覧も非常に高速であるとアピールしている。
同社ではAndroidを搭載した携帯電話機について，「2008年下期に，各社から出荷される」と説明している。
