英Vodafone Groupは英国時間2008年5月27日,2008会計年度(2007年4月~2008年3月)決算を発表した。売上高は355億ポンド(約701億ドル)で,前年度の311億ポンド(約614億ドル)から14.1%増加した。純利益は67億6000万ポンド(約134億ドル)で,前年度の純損失48億1000万ポンド(約95億ドル)から黒字に転じた。1株当たり利益は0.12ポンド(約0.24ドル)。前年度は1株当たり損失0.08ポンド(約0.16ドル)を計上していた。

 EBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益)は132億ポンドで,前年度と比べ10.2%増加した。調整後の営業利益は101億ポンドで,同5.7%成長した。

 地域別にみると,欧州の売上高が前年度から6.1%の増収。東欧/中東/アフリカ/アジア太平洋(EMAPA)は,インドとトルコにおける企業買収が追い風となり同45.1%増加した。

 データサービスによる収入は22億ポンド(前年度は14億ポンド)で,音声サービスによる収入は249億ポンド(同223億ポンド)だった。

 また同社は,2009会計年度の業績について,売上高が398億~407億ポンド,調整後の営業利益が110億~115億ポンドになるとの見通しを明らかにした。

 Vodafoneは同日,CEOのArun Sarin氏が2008年7月29日をもって退任すると発表した。同氏は2003年7月にCEOに就き,日本やスウェーデンにおける同社法人の売却を行う一方,ルーマニア,チェコ共和国,トルコ,インドといった新興市場に積極的に参入して,包括的な企業改革を進めた。同氏の後任には,CEO代理のVittorio Colao氏が就任する。

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