韓国のSamsung Electronicsは台湾で現地時間2008年5月25日,記憶容量256Gバイトの2.5インチ型半導体ディスク(SSD:Solid State Disk)を発表した。9月にサンプル出荷を開始し,2008年中に量産を始める予定。

 1つのメモリー・セルに複数ビット情報を格納するマルチレベル・セル(MLC)タイプのフラッシュ・メモリーを採用し,既存ノート・パソコンにそのまま内蔵可能な長さ100.3×幅69.85×厚さ9.5mmというサイズで256Gバイトの大容量を実現した。インタフェースはSATA II,消費電力は0.9W。

 データの読み出し速度は200Mバイト/秒,書き込み速度は160Mバイト/秒で,一般的なハードディスク装置に比べ約2.4倍速いという。MLCタイプSSDのデータ転送速度は,メモリー・セル1個当たり1ビットの情報しか格納できないシングル・レベル・セル(SLC)タイプSSDより高速だが,平均故障間隔(MTBF)は100万時間で同等の信頼性を持つ。

 SSDへのデータ保存時に暗号化できるため,パソコンからSSDを取り出されても,保護されたデータの不正読み出しを防げる。

 同社は2008年第3四半期に記憶容量256Gバイトの1.8インチ型SSDを利用可能にするとしている。

 なお同社が引用した米iSuppliの調査結果によると,SSD市場の規模は2008年から2012年にかけて前年比124%増の年平均成長率で拡大し,2012年の売上高は87億ドルに達するという。

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