NTTドコモは2008年5月26日,同社の法人向けIP電話サービス「ビジネスmoperaIPセントレックス」(関連記事)用に,外線でも内線でも同一の番号(090/080番号)を使い発着信できるオプション「IPセントレックスワンナンバー」を発表した。提供は6月2日からで,料金は1回線あたり月額157.5円。

 ビジネスmoperaIPセントレックスでは,端末として「N900iL」や「N902iL」などのFOMA/無線LANデュアル携帯電話機を使う。社内に設置した無線LANアクセス・ポイントを,NTTドコモの網内にあるIPセントレックス・サーバーに接続。このサーバーを介することで,デュアル端末でIP電話による内線/外線発着信が可能になる。社内からの外線発着信用には050番号のIP電話を用いる。

 これまで料金メリットを得るには,通話する相手によって通話料金が安くなるように番号を使い分ける必要があった。社内の端末間の受発信には「内線番号」,社内にいるときに社外との発着信には「050番号」,社外にいるときは「090/080番号」という具合である。例えば090/080番号で社内にいる相手に発信した場合,無料通話の対象となる内線扱いにならず,携帯電話着の通話料金が適用される。

 今回のIPセントレックスワンナンバーは090/080番号だけを利用して,IP電話の料金メリットを得られる。例えば090/080番号で社内のユーザーに発信した場合も,相手が社内にいる場合は,IP電話着の通話料金が適用される。「これまでは固定電話と携帯電話を一つの端末(ワン・デバイス)で融合した形だったが,今回はそれに加えて一つの電話番号(ワン・ナンバー)で利用できるようにした。FMCサービスとしてより完成に近付いた」(NTTドコモ)という。

 なおIPセントレックスワンナンバーの開始に合わせて,ドコモの携帯電話発/ドコモのIP電話着の通話料金を値下げする。これまで1分当たり15.75円(平日午前8時~午後7時)だったのを,1分当たり10.5円とする。

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