米司法省(DOJ)は米国時間2008年5月22日,海賊版コンテンツ配布にかかわり著作権侵害の罪に問われていたBarry Gitarts容疑者(ニューヨーク在住)に対して陪審員が有罪判決を同日下したと発表した。刑罰告知は8月8日に予定されており,最高5年の禁固刑,罰金25万ドル,3年間の監視下の仮釈放,被害額の返還を言い渡される可能性がある。

 裁判での証言などによると,Gitarts容疑者は,少なくとも2003年6月~2004年4月まで海賊版のオンライン音楽コンテンツを作成する組織「Apocalypse Production Crew (APC)」で重要な役割を果たした。

 Gitarts容疑者は「Dextro」という別名で,テキサス州にあるAPCのサーバーに出資および管理をしていた。このサーバーは,数十万にものぼる海賊版の音楽,映画,ソフトウエア,ビデオ・ゲームのアップロードやダウンロードにAPCメンバーが使用していたことがわかっており,同容疑者はAPCのリーダーから報酬も受け取っていた。

 米連邦政府は海賊版コンテンツの違法配布組織に対する取り締まりを進めている。連邦捜査局(FBI)などが実施した国際規模の海賊版撲滅プロジェクト「Opeartion FastLink」では,これまでAPCメンバーに対する15件の有罪判決や,その他の訴訟における56件の有罪判決,1億ドル相当にのぼる海賊版ソフトウエア,ゲーム,映画,音楽の押収など成果を挙げている。

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