Linuxで再生した中古パソコン(大分県立情報科学高校)
Linuxで再生した中古パソコン(大分県立情報科学高校)
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システム構成図(アルファシステムズの資料より引用)
システム構成図(アルファシステムズの資料より引用)
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 アルファシステムズは2008年5月23日,大分県の高校3校で中古パソコンをLinuxでWeb専用端末として再生利用したと発表した。サポートが切れセキュリティ・ホールが修正されなくなったWindows搭載パソコンに,ネットワーク・ブート形態でKNOPPIXを稼働させた。

 再生したパソコンは,2008年3月に廃校となった高校で利用されていた2002年製のパソコン。大分県教育委員会が保有していたが,サポートが切れセキュリティ・ホールが修正されなくなっていたため,そのままでは再利用できなかった。Linuxを搭載し,さらにオープンソースのウイルス対策ソフト「Clam Antivirus」を導入してセキュリティを確保したことにより再利用可能になった。

 Linuxディストリビューションとしては,サーバーからOSをダウンロードして起動するネットブート機能を持つKNOPPIXを採用した。サーバーのネットブート用データを更新するだけで最新版にアップデートできるため,パソコンを1台1台更新する必要がなく,管理作業を軽減できるという。

 再生パソコンを導入したのは大分県立情報科学高校,大分県立鶴崎工業高校,大分県立三重総合高校の3校で合計15台。いずれも図書室で生徒がインターネットを閲覧するための端末設置として使用している。そのため,Webブラウザ以外のアプリケーションを利用できない設定になっている。また一般利用者(生徒)がKNOPPIXやWebブラウザの設定を変更できないように制限している。

 再生したパソコンのメモリーは128Mバイトだったが,ネットブートに対応するため,メモリーを1Gバイトに増設した。またネットブートサーバーはメモリー2Gバイトを搭載している。

 パソコンの再生はアルファシシテムズと大分県自治体共同アウトソーシングセンターが共同で行った。