米Red Hatは米国時間2008年5月21日，企業向けLinuxの最新版「Red Hat Enterprise Linux 5.2」を正式リリースした。主に，仮想化，デスクトップ，セキュリティ，クラスタリング，ネットワーク，ハードウエア・サポートにおける機能強化を図った。
仮想化機能は，最大64個のCPU，512GBのメモリーで構成する大規模システムをサポートする。NUMAアーキテクチャに対応し，セキュリティ，パフォーマンス，管理性，堅牢性を高めた。CPU動作周波数の調整機能により，消費電力を節約を可能にする。
デスクトップ環境では，ノート・パソコン向けのサスペンド／ハイバネートとレジューム機能を強化した。また，OpenOffice 2.3やFirefox v3を含む最新デスクトップ・アプリケーションへのサポートや，グラフィックス・ドライバを更新し，使い勝手を向上した。
競合の米Novellも同日，企業向けLinux「SUSE Linux Enterprise 10」の機能拡張パック「Service Pack 2（SP2）」を発表している。Xen 3.2を採用し，Windows Server 2008およびWindows Server 2003ゲストを稼働したまま物理的に移行することが可能。デスクトップ環境では，オフィス・アプリケーションをOpenOffice.org 2.4 Novell Editionにアップデートした。ローカルのNTFSサポートを介してMicrosoft Officeとの相互操作性を向上し，Microsoft Active Directoryとの統合を強化した。
[発表資料（Red Hatのプレス・リリース）] [発表資料（Novellのプレス・リリース）]
