発展途上国の子供1人ひとりに価格100ドルのノート・パソコン供給を目指す非営利団体One Laptop per Child(OLPC)は米国時間2008年5月20日,教育向け低価格パソコンの第2世代モデルとなる「XO-2」の開発を進めていることを明らかにした。新モデルはコスト削減,消費電力の低下,小型化,eブック機能の強化を目標としており,目標価格は従来の100ドルをさらに下げ,75ドルに設定している。

 現時点のXOの提供価格は188ドルで,OLPCが2005年初旬に設定した100ドルの目標を達成していない。しかし,OLPCはXO-2の目標価格として75ドルを設定。ディスプレイ,プロセッサ,そのほかのハードウエアおよびソフトウエア技術の進展により,将来的に75ドルの目標を達成できるとしている。

 XO-2は,サイズが第1世代モデルのおよそ半分となる。現モデルの消費電力は2~4Wで標準的なノート・パソコンの10分の1程度を実現しているが,新モデルでは目標を1Wに引き下げる。

 新モデルは,2枚のタッチディスプレイを備える。片面にキーボードを表示して通常のノート・パソコンのように利用できるほか,縦にして本を読むようにeブックを楽しむことができる。タブレット・モードでは2画面を1枚のディスプレイのように使って表示も可能となる。キーボードは,子供の年齢,アプリケーション,言語に合わせてカスタマイズできる。

 XO-2は2010年に提供が開始される予定。2009年春には第1世代と同じデザインでパーツの削減によりコストを下げたモデル「XO-1.5」がリリースされる。

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