デジタルコミュニケーションズの福重青史社長(左)と伊藤俊太郎会長
デジタルコミュニケーションズの福重青史社長(左)と伊藤俊太郎会長
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「Ayaori-RSS(文織)」の画面
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 XML(拡張マークアップ言語)関連システムを手がけるデジタルコミュニケーションズは、RSSの技術を活用した新しいドキュメント管理システム「Ayaori-RSS(文織)」を5月13日から発売した。

 社内イントラネットで活用するもので、作成したドキュメントを管理するための設定や登録、更新といった機能を強化している。情報の共有や検索性が高まるほか、タイムリーな配信も可能になる。業務プロセスやプロジェクトの効率化などにも役立つという。「Web3.0時代における企業向けコラボレーションのプラットフォームと呼べる製品したい」(福重青史社長)。販売に当たり、パートナー企業との積極的な協業も推進していく。

 RSSはWebサイトの見出しや要約などのデータを構造化して記述するXMLベースのフォーマット。多数のWebサイトの更新情報を統一的な方法で効率的に把握することができるため、主に更新情報を公開するときに使われる。RSSをドキュメント管理に活用するため、デジタルコミュニケーションズは「RSS素データベース」(特許出願中)と呼ぶ仕組みを開発。コンテンツ内容の分類や配信先、アクセス権限、業務指示などを自由に設定し、追加変更できるようにした。ドキュメント管理だけでなく、ワークフローの機能も付加できるようにしている。

 今後、デジタルコミュニケーションズはパートナー企業と組んで、各業務や業種向けのテンプレート(ひな型)を開発していく考え。例えば、内部統制管理向けのシステム、技術論文の管理、翻訳関連、自治体の条例作成などを想定している。単なるドキュメント管理ではなく、業務全体を効率化するシステムとしてアピールする。

 「企業のプラットフォームとして訴求するためにも、業務ノウハウを持っているパートナー企業と手を組みたい。ナレッジマネジメントへの展開や、誰がどんなノウハウを持っているかを探る“ノウ・フー・データベース”への発展も期待できる」(福重社長)。

 価格は10ユーザーで100万円。OEMも含めて初年度で200本を販売する計画。新製品の発売をきっかけに、パートナー企業も現在の2倍に増やしたいという。