NECは2008年5月15日,2007年度の決算を発表した。売上高が4兆6172円(前年度比0.8%減),営業利益が1568億円(同868億円増)となった。

 利益が大幅に伸びたのは,モバイル・ターミナル/パーソナル・ソリューション事業と電子機器事業の損益がプラスに転じたこと。具体的には,モバイル/パーソナルが2006年度のマイナス335億円からプラス232億円へと大幅な伸び。電子機器はマイナス230億円からプラス74億円へと転じた。モバイル/パーソナル事業は国内市場への集中によって利益を確保できるようになったという。電子機器に関しては,経営効率の改善とデジタル民生/自動車分野の伸びが大きかったことが寄与した。

 2008年度は,2007年度に2000億円だったNGN関連の売り上げを3000億円にするほか,ワイヤレス・ブロードバンド市場への注力,携帯電話端末バリエーションの増加とNTTドコモ以外への拡販などを実施することで,売上高4兆8000億円(前年度比4%増),営業利益1700億円(同132億円増)を狙う。

 なお,携帯電話はソフトバンクモバイルに提供し,KDDIへの提供は2008年度には予定していないという。