中国・四川省で2008年5月13日未明に発生した地震で、パソコンメーカー各社工場の生産ラインにおいて、甚大な被害は現在のところ報告されていない。

 福建省のアモイに工場を擁するデル、主要拠点の1つを上海に持つレノボは共に影響はなかったという。レノボは上海以外にシンセンにも工場を擁するが、そちらも同様の状況という。

 ソニー、東芝、ヒューレット・パッカードは、中国本土でパソコン製造の一部を手掛けているが、震源地から離れているため大きな影響はないという。NEC、富士通は生産工場を中国本土に持っていない。両社とも「一部部品に関してODMを受けているベンダーが中国本土にあるものの、今のところ影響はない」(NEC)、「部品の調達先も含めて、今回の地震発生地域にないため、影響はない」(富士通)としている。

 一方、インテルはチップセットのアセンブルを行う工場を四川省の成都に持つ。同社は「現在のところ、施設や社員にダメージはなく、通常通り稼動していると聞いている」と前置きした上で、「今後、どれくらいのビジネスインパクトがあるかに関しては不明」という。「インテル次第で自社のパソコンの製造ラインへの影響もないとはいえない」としているパソコンメーカーもあり、まだ予断を許さない状況だ。