富士ソフトは2008年5月12日、グループウエアや表計算ソフトなどの情報系アプリケーションをSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)として10月1日に提供開始すると発表した。市販のSaaSサービスを組み合わせ、セットで提供するのが特徴である。グループウエアはネオジャパン(desknet's)、表計算ソフトはインフォテリア・オンライン、Web会議とWebセミナーはブイキューブ、サイト管理はサイバーステーションのソフトを富士ソフトのデータセンターで動かし、一括して提供する。サービス名は、『FSサービス(SaaBIS:ソフトウエア・アズ・ア・ビジネス・イノベーション・サービス)』である。

 各種のソフトを1回のログイン操作で利用できるシングル・サイン・オン(SSO)機能を新規開発し、併せて提供する。料金の目安は、SSO機能などの基本料金が1ユーザー当たり年間6000円、グループウエアとWebメールがそれぞれ同6000円など。「年間で1ユーザー当たり1万~2万円程度のコストで、一通りの情報系システムを利用できるようなる」(富士ソフトの堀田一芙副社長)という。同社の試算では、グループウエアとWebメールのシステムを自社で運用する場合、1ユーザー当たり年間4万円以上かかっているため、余った予算を業務システムなどに振り向けられるとしている。

 サービスを開始する10月までに、文書管理やりん議書管理、勤怠管理などのサービスもオプションとして提供していきたい考え。それらは、提供元のSaaSベンダーのサービスをマッシュアップで使える形態もあり得るという。サービス間をつなぐSSO機能では、「OpenIDにも対応していきたい」(ソリューション事業本部副本部長兼SaaS部長)としている。売り上げは今年度(09年3月期)が2億円、来年度が5億円を見込む。