図1 2008年ゴールデンウィーク期間におけるWinnyユーザー数(ノード数)の推移(ネットエージェントの情報から引用)
図1 2008年ゴールデンウィーク期間におけるWinnyユーザー数(ノード数)の推移(ネットエージェントの情報から引用)
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図2 2008年ゴールデンウィーク期間におけるShareユーザー数(ノード数)の推移(ネットエージェントの情報から引用)
図2 2008年ゴールデンウィーク期間におけるShareユーザー数(ノード数)の推移(ネットエージェントの情報から引用)
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 セキュリティ企業のネットエージェントは2008年5月8日、ゴールデンウィーク期間(2008年4月26日から2008年5月6日まで)におけるファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」のユーザー数の推移を発表した。それによると、この期間中にWinnyを動かしていたユーザー数(正確には「ノード数」:インターネットに接続しているWinny稼働パソコンの台数)は、平均で29万弱だったという(図1)。

 同社では、インターネットに接続しているWinny稼働パソコンを検知するシステムを開発。2006年4月以降、同システムによる観測結果を定期的に公表している。

 今回公表したのは、2008年ゴールデンウィーク期間中の観測結果。今回の調査期間中、最もユーザー数が多かったのは4月27日の30万5585人。最も少なかったのは、5月1日の27万142人だった。

 同社の情報によれば、2007年のゴールデンウィーク期間中(4月28日~5月6日)は、最大で53万4664人のユーザー数を確認。その後、相次ぐ情報流出事件などの影響でユーザー数は減少し、2007年8月にはおよそ34万人、2007年12月26日から2008年1月6日までの年末年始には、1日平均31万人弱となった。そして前述のように、2008年のゴールデンウィーク期間は平均29万弱まで減少した。

 とはいえ、まだまだ多数のWinnyユーザーが存在する。同社では、「減少傾向が続いているとはいえ、現在でも30万前後のノード(ユーザー)が確認されており、いまだ大きなネットワークではあります」としている。

 同社では、ファイル共有ソフト「Share(シェア)」のユーザー数の推移についても発表(図2)。ゴールデンウィーク期間(2008年4月26日から2008年5月6日まで)におけるユーザー数は平均およそ17万人。Winnyとは対照的に、こちらは着実に増加しているという。

 例えば、2007年のゴールデンウィーク期間中のShareユーザー数はおよそ14万、2007年12月26日から2008年1月6日までのShareユーザー数は16万強だった。

 このことから、WinnyからShareに移行しているユーザーが少なくないと同社では推測している。とはいえ、Shareユーザーの増加数は、Winnyユーザーの減少数よりも小さいので、ファイル共有ソフト全体では、ユーザー数は減少傾向にあると分析している。