データベース・ツールのベンダーである米エンバカデロ・テクノロジーズは2008年5月7日(米国時間)、ボーランド・ソフトウエアの開発ツール部門を買収すると発表した。08年6月30日までに買収を完了する見込みで、買収額は約2300万ドル。

 ボーランドはもともと開発ツールに強みを持つベンダーだったが、約2年前の06年2月に開発ツール部門の売却を発表した。背景には、「Eclipse」などオープンソースの開発ツールの勢いに押されていたと見る向きが強い。売却を発表するも買い手がつかず、同年11月に開発ツール部門を子会社「コードギア」として独立させていた。今回、2年を経てようやく買い手が見つかった格好だ。ボーランドは買収を重ね、現在は設計やテスト、構成管理といった開発以外のツール事業や、開発プロセスのコンサルティング事業などを柱にしている。

 エンバカデロの狙いは製品ポートフォリオの拡充。データベース・ツールと開発ツールを相互補完させて「世界最大のプラットフォーム独立の開発/データベース・ツール・ベンダーになれる」(同社)という。現時点では両社の特定製品について開発終了の決定はなく、製品ブランドや直近の製品リリース計画は維持するとしている。ただし買収完了後は製品や機能の整理統合が進むとみられる。