英Vodafoneは英国時間2008年5月6日,米Appleの携帯電話「iPhone」を世界10カ国において販売することで,Appleと合意に達したと発表した。同社は年内に,オーストラリア,チェコ共和国,エジプト,ギリシャ,イタリア,インド,ポルトガル,ニュージーランド,南アフリカ,トルコでiPhoneの販売を開始する。

 なお米メディア(CNET News.com)によると,イタリアのTelecom Italiaも同日,iPhoneの販売を発表している。

 AppleはこれまでiPhoneの販売に関しては,米国では米AT&T,英国ではフランスのO2,ドイツではドイツT-Mobile International,フランスとアイルランドでは仏France Telecom傘下のOrangeといった具合に,携帯電話キャリア1社と独占契約を結んでいたが,1国1プロバイダの独占販売方式から大きく進路を変えることになる。

 ちなみに,消費者保護規制が厳しい欧州では,T-Mobile Internationalが昨年,2年契約をバンドルしないiPhoneの販売を裁判所から命じられた。またAppleはフランスで,Orange以外のキャリアにもiPhone販売を許可するよう命じられたため,ほかのキャリアでも利用可能なiPhoneの“アンロック版”をOrangeを通じて販売することで切り抜けていた(関連記事:Appleの「iPhone」,欧州での展開に立ちふさがる障害)。

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