松竹グループは2008年4月28日,同社の映画作品をインターネットで配信するサービス「松竹 ONLINE」を,2008年5月21日より開始すると発表した(発表資料)。松竹グループでは一昨年より提携先を通じて作品のネット配信を行っていたが,高速な通信環境の普及により映画をインターネットで視聴できる環境が整ったと判断,映画の視聴形態の多様化に対応するため自社サイトで販売,課金まで行うサービスを開始することにしたという。Windows Mediaの圧縮やDRM技術を採用して,ストリーミング形式で提供する。運営は子会社の衛星劇場が行い,10万人の会員獲得を目指す。

 松竹 ONLINEでは,ネット配信では初公開となる「男はつらいよ」をはじめ,小津安二郎監督の「晩春」「秋刀魚の味」や木下惠介監督の「二十四の瞳」などの映画を配信する。約200作品でサービスを開始し,毎月10~20作品を追加する。また,人気俳優や著名人などによる名作紹介コンテンツ,SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などの機能を活用し,映画資産の活性化を図る。

 利用利用金は,作品ごとに367円で購入し,購入後7日間視聴可能な「単品コース」と,月額1050円の固定料金で,週代わりのお薦め映画リストから好きな作品を視聴できる「月額コース」の2種類から選べる。月額コースでは,映画鑑賞券の割引,試写会への招待,映画撮影所見学といった利用者特典も提供する予定である。