携帯電話機向けストリーミング配信のシステム開発などを展開するSUN(本社:東京都千代田区,代表取締役:奥井宏太朗,ホームページ)は,米Googleが運営する動画共有サービスの「YouTube」を携帯電話機でフル視聴できるサービスを2008年4月25日に開始したと発表した。こうしたサービスは世界初という。同社がライブエンコードと呼ぶ圧縮技術を用いてストリーミング配信を行うため,ユーザーはコンテンツの長さに制限なくYouTubeを楽しむことができるようになる。さらにNTTドコモ端末の900系だけでなく,700系でもYouTubeの利用が可能になる。まずはNTTドコモの端末向けにサービスを開始する。ソフトバンクモバイルやKDDIの端末向けにも2008年中にサービスを開始する計画だ。

 SUNは,YouTubeや「セカンドライフ携帯ビューア」(2007年12月にサービス開始)などのコンテンツをまとめた携帯端末向け動画ポータルサイト「@MediaLink」(@メディアリンク)を同時に展開させて,ユーザーの獲得を狙う。海外展開も視野に入れながら,2008年中にもユーザーを200万人にまで増やすことを目標にしている。

 SUNは今後,APIなどを公開している様々なメディアと幅広く連携しつつコンテンツを充実させて,広告収入を収益源とする事業を展開する方針だという。広告掲載と広告メディア開発および販売については,マーケティング会社のインタースパイア並びにモバイルメディア会社のシーエー・モバイルと共同で実施する。さらに本サービスの収益化については,インタースパイアが運営しているモバイル向けのバイラルCMネットワーク「クチモバ」に参画し,モバイル動画広告の市場を創出していく。またWEB広告全般の運営ならびに販売については,シーエー・モバイルの配信システムを利用する。

 奥井宏太朗代表取締役は発表資料を通じて,「より多くの人たちに,携帯端末でいつでもどこでもYouTubeを手軽に楽しんでもらいたい。携帯端末向け動画3Dポータルサイト「@MediaLink」のコンテンツをさらに充実させて,世界中の人たちのライフスタイルを豊かにしていきたい」とコメントしている。