フィンランドのNokiaは米国時間2008年4月24日,アカデミー賞受賞監督Spike Lee氏と組み,マルチメディア・フィルムを作成すると発表した。NokiaのNokia Productionsが製作を手がける。一般消費者が携帯端末を使って撮影したオリジナル映像をベースに,Spike Lee監督指揮の下で編集する。作品は,ロサンゼルスに開設予定の「Club Nokia」で今秋公開する予定。

 映画は人間をテーマにした3話構成。参加者はLee監督が各話ごとに設けた課題に沿って作成したオリジナル・コンテンツをNokia ProductionのWebサイトに応募する。テキスト,音楽,動画および写真の組み合わせは自由。

 1話ごとの制作期間は4週間で,Lee監督がWebサイトを通じて作品に論評を加えるほか,アシスタント・ディレクタが個々の作品に対するアドバイスを行う。優秀作品各25点からユーザー投票でトップ10を選出し,Lee監督が最終的に各話1点を選んで映画に使用する。Nokiaでは参加者の中から5名をプレミア・ショーに招待するほか,毎週抽選で賞品を提供するなどして,参加を募っていく。

 Spike Lee監督は「メディアとしての携帯端末の成長は著しく,5年後には映画館でも携帯電話で撮影された映画が上映されるようになるかもしれない。普通の携帯電話を使って誰もが映画を作れる時代だ」と述べている。

 また北米Nokiaマーケティング担当バイス・プレジデントのCraig Coffey氏は「今回のプロジェクトは,消費者参加型ソーシャル・メディア体験として初めての試みとなる。Nokiaの技術によって誰もが新たな可能性を見つけることができる」と述べている。

 米メディア(New York Times)の報道によると,映画は1話5分程度のショート・フィルムになる予定。インターネット配信も予定しているが,詳細は未定という。

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