図1●VANADIS SaaS Platformのログイン画面
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図2●ログイン時のセキュリティ・チェックの画面
図2●ログイン時のセキュリティ・チェックの画面
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図3●利用を登録したSaaSアプリケーションのセキュリティ・ポリシー設定画面
図3●利用を登録したSaaSアプリケーションのセキュリティ・ポリシー設定画面
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図4●セキュリティ・レベルをクリアしていない場合には,SaaSアプリケーションを利用できず,エラー画面が表示される
図4●セキュリティ・レベルをクリアしていない場合には,SaaSアプリケーションを利用できず,エラー画面が表示される
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 NTTデータは,NTTのNGN(次世代ネットワーク)上でSaaS(software as a service)を利用するためのプラットフォーム「VANADIS SaaS Platform」を開発し,2008年4月23日にデモを披露した。

 VANADIS SaaS Platformは,1つのIDで複数のSaaSサービスを利用できるポータル機能,NGNの回線認証機能と連携可能な認証基盤,課金の仕組みなど,SaaSのサービス提供に必要な機能を提供する。SaaS事業者は,VANADIS SaaS Platformを活用することによって,SaaSを提供するための課金や認証の仕組みを独自に開発する必要がない。このため,サービスを速やかに提供できる。また,ユーザーにとっては,IDの管理が容易になる上に,NGNの回線認証を使用することで,より安全にSaaSを利用できるようになるといったメリットがある。

 今回のデモは,情報システム管理者が従業員の環境に応じて利用可能なSaaSサービスを制限するという想定で実施した。まず,ログイン画面(図1)でIDとパスワード,企業コードを入力してログインすると,NGN上で回線情報の確認や端末の検疫処理などのセキュリティ・チェックを実行する(図2)。セキュリティ・チェックを終了すると,利用可能なSaaSアプリケーション一覧が表示される(図3)。

 管理者は,SaaSアプリケーションを利用可能な条件として3段階のセキュリティ・レベルを設定できる。セキュリティ・レベルが最も低いレベル3は社内・社外を問わずどこからでも利用可能,中程度のレベル2はNGNの回線認証を使えば社外からも利用可能,最高のレベル1は社内限定で利用を認める──といった具合だ。レベル2の環境のユーザーが,レベル1に設定されたアプリケーションを利用しようとしても,エラー・メッセージが表示される(図4)。

 登録中の各アプリケーションの利用状況を確認するツールも搭載する。管理者は利用頻度を見ながら,翌月にアプリケーション利用を継続するかどうかを検討できるという。

 NTTデータは,VANADIS SaaS Platformの提供を2008年度中に始める予定にしている。NTTグループのショールーム「NOTE(NTT Open Telecom Experience)」でも公開している。