エフエム東京(FM東京)などが参加するマルチメディア放送ビジネスフォーラム(旧デジタルラジオニュービジネスフォーラム)は2008年4月22日に第3期総括総会を開催し,地上デジタルラジオ放送専門のマーケティング会社を設立する方針を明らかにした。同フォーラムのマーケティングワーキンググループ(WG)に参加する会員が共同で設立する予定だ。

 FM東京はCSK-ISと共同で2008年9月末をメドに,3セグメントを利用したマルチメディア放送の実験を,福岡県のユビキタス特区で開始する。新たに設立する専門マーケティング会社はこの放送の受信端末を使用して,番組の視聴状況や番組に関連する携帯電話サイトのコンテンツ閲覧状況などを調べ,番組の視聴率や放送と通信の関連性についての分析レポートを作成する。このレポートをコンテンツプロバイダーや広告主などに提供することを通じて,「地上デジタルラジオ放送のより良い環境作りの一端を担うことができればと思っている」(マーケティングWGの関係者)という。

 マルチメディア放送フォーラムは,2008年7月までにユビキタス特区のマルチメディア放送の協議会を発足したうえで試験電波の発射を開始し,2008年9月末をメドに実験を開始する計画だ。ユビキタス特区における実験は2011年3月31日に終了する。同フォーラムは同年7月25日に,本放送を開始することを目指している。