携帯電話端末を開発するカシオ日立モバイルコミュニケーションズ(以下,カシオ日立)は,国内市場向けにW-CDMA方式の携帯電話端末を出荷することを明らかにした。出荷時期は2008年度下期としている。

 同社はこれまで,KDDI(au)向けにCDMA2000方式の携帯電話端末を開発していた。W-CDMA方式の端末も手がけることで,縮小傾向にあると言われる国内の携帯電話市場で一定のシェアを維持することを狙う。

 日本国内でW-CDMA方式を採用している携帯電話事業者は,NTTドコモ,ソフトバンクモバイルおよびイー・モバイルの3社。一部報道によると,カシオ日立はソフトバンクモバイル向けにW-CDMA端末を供給するとされているが,同社は現時点では供給先の事業者名を公表していない。一方,ソフトバンクモバイルは「将来の計画についてはコメントできない」としている。

 カシオ日立は,日立製作所とカシオ計算機が2004年に設立した合弁会社。端末の企画は親会社である日立とカシオが実施する。CDMA2000方式の端末に関しては,同社は北米市場向けにも開発している。