世界初のAES 256ビット対応の暗号化機能を搭載した2.5型HDD「MHZ2 CJ」シリーズ
世界初のAES 256ビット対応の暗号化機能を搭載した2.5型HDD「MHZ2 CJ」シリーズ
[画像のクリックで拡大表示]

 富士通は2008年4月21日、Advanced Encryption Standard(以下、AES) 256ビットの暗号化方式を採用した、2.5型ハードディスク(以下、HDD)「MHZ2 CJ」シリーズを発表した。2008年5月末よりOEM向けに出荷を開始する。

 MHZ2 CJシリーズは、ノートパソコン向けの2.5型HDD。富士通では初めて暗号化機能を搭載したHDDとなる。ハードディスクにデータを記録する際、AES 256ビットの暗号化方式を使って256ビットの暗号鍵を生成し、データを暗号化する。暗号化を解除するには、BIOS起動時にあらかじめ設定しておいたパスワードの入力が必要。暗号鍵はパソコンを起動している状態でしか存在しない。パスワードを知られない限り、HDDの盗難に遭ってもデータを解読される心配がない。

 「他社製品ではAES 128ビットの暗号化方式を採用するHDDもあるが、業界のニーズでは128ビットでは少し足りないという声があった。MHZ2 CJシリーズの鍵長は256ビットと長いため、より強固なセキュリティを提供できる」(富士通)という。製品を廃棄する際は、暗号鍵を変更することにより、1秒以内でデータを抹消できる。HDD内に暗号演算用のエンジンを搭載しており、CPUに負荷をかけずに暗号処理ができる。

 容量の異なるラインアップとして最小80GBから、2.5型HDDでは現在最大となる320GBまでを用意する。ディスクの最大枚数は2枚。ディスクの回転速度は毎分7200回転。データ転送速度は1秒間に最大300MBとなる。