写真●三井住友銀行向け営業店舗端末「CUTE(キュート)」
写真●三井住友銀行向け営業店舗端末「CUTE(キュート)」
[画像のクリックで拡大表示]

 NEC、三井住友銀行、沖電気工業(OKI)の3社は2008年4月22日、三井住友銀行向け営業店舗端末「CUTE(キュート)」を発表した(写真)。OCR機能を使った申込書類の電子化や、顧客の契約データ入力から確認まで一括作業が可能な新アプリケーションを搭載。銀行の接客業務の効率化を狙う。

 電子化したファイルをサーバーで管理することで、ペーパーレス化も実現できる。三井住友銀行は約460店舗ある国内本支店を対象に、約7000台のCUTEを08年度中に導入する予定だ。導入費用は約200億円に上る。

 CUTEは机一体型の業務支援端末。三井住友銀行の銀行窓口業務に合わせ、業務効率化のためにさまざまなハードウエアやソフトウエアを搭載している。例えば、机上の上部にイメージ・スキャナ機器の投入口を設置。OCR機能を使った書類の電子化のほか、QRコードや二次元コードの読み取りも可能にした。

 ソフトウエアについては、事務・勘定処理をする勘定系アプリケーションと顧客情報を処理する情報系アプリケーションを統合した「Dual Applications Software Framework(DASF)」を搭載。1つの画面から勘定系のデータも顧客データも入力できるようにした。従来は画面を切り替えながら別々にデータを入力する必要があった。

 顧客との対面業務では、担当者がその場で顧客データなどを入力する。申込用紙などに顧客が記載した内容を入力しなおす必要がないため、後方事務処理が効率化できる利点もある。

 CUTEにかかわるシステム・インテグレーションの作業はNECが統括。パソコン端末やディスプレイはNEC、通帳プリンタなどはOKIがそれぞれ開発を担当した。アプリケーションはNECとOKIが共同で開発した。