MPEG関連技術の特許管理会社である米MPEG LAは米国時間2008年4月21日,複数のMPEG-2関連特許保持者が大手小売りチェーンの米Targetを相手取った訴訟を起こしたと発表した。ニューヨーク州南部の連邦地方裁判所に提訴したもので,MPEG-2デジタル・ビデオ圧縮規格の基盤となる特許を侵害しているという。

 原告側の主張によると,Targetは自社ブランド「Trutech」の製品として,MPEG-2関連特許を使用したデジタル・テレビやDVDプレーヤを販売しているが,TargetはMPEG LAとも個別の特許保持企業ともライセンス契約を結んでいない。

 また同訴訟では,Targetの委託を受けてTrutech製品を製造した会社も対象としている。製造会社の名称は明らかになっていないが,ライセンス契約やロイヤリティ支払いなどを行っていないとみられている。

 MPEG LAのCEOであるLarry Horn氏は,Targetにライセンスを取得するよう求めたが,Targetがこれを拒否したため今回の提訴に至ったと説明している。原告側は,TargetにMPEG-2関連特許の使用,および特許を侵害している製品の販売,マーケティング,輸入を停止するほか,損害賠償の支払いを要求している。

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