写真 InfiniBandをWANに接続できるスイッチ「NX5010」
写真 InfiniBandをWANに接続できるスイッチ「NX5010」
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 TCBテクノロジーズは2008年4月18日、高速ネットワーク技術の「InfiniBand」に対応したネットワーク・スイッチ「NX5010」を発表した。米ネットワーク・イクイップメント・テクノロジーズ社の製品で、6月1日に出荷を開始する。

 NX5010はInfiniBandのほか10G/Gビット・イーサネット、SONET/SDHなど複数技術のインタフェースを備える。これを利用してInfiniBandのパケットを、広域ネットワーク(WAN)でやり取り可能となる。

 InfiniBandは大容量データを低遅延で送受信できる。その反面、電気信号での通信は20メートル以内と設置範囲がサーバー・ルーム内などに限定される。これに対してデータセンターに置いたサーバーやストレージをInfiniBandでNX5010に接続。さらにNX5010をWANにつなぐことでリソースを各拠点から利用できるようになる。TCBによると「10Gビット/秒のイーサネットに比べて、遅延時間の性能が2倍向上する」という。

 TCBはNX5010をグリッド・コンピューティングの利用やディザスタ・リカバリのサイト構築などに適用したい考え。価格は2拠点間の接続の場合で5000万円から。これには2台のNX5010、InfiniBandのスイッチやアダプタなどを含んでいる。金融業や科学技術計算を必要とする団体などを当初の顧客として見込む。