米Microsoft Microsoft ITジェネラルマネージャーのジムデュボア氏
米Microsoft Microsoft ITジェネラルマネージャーのジムデュボア氏
[画像のクリックで拡大表示]

 「マイクロソフトの社内情報システムのユーザー数は、ワールドワイドで14万人。デバイス(パソコンや携帯機器など)数は60万台で、サーバーは1万台」。米マイクロソフトのIT部門の責任者であるジムデュボア氏は2008年4月17日、同社の情報システムについて説明した。「このような話をするのは、国内では初めて」(マイクロソフト日本法人の日本・アジア担当 最高情報責任者である鈴木協一郎氏)。

 マイクロソフトのIT部門である「Microsoft IT」は、米本社および世界各国の現地法人の情報システムを担当するグローバルな組織。同組織のジェネラルマネージャーであるデュボア氏は、同社の情報システムの概要やシステム投資について説明した。

 それによると、同社の情報システムのユーザー数は、103カ国で14万人。IT部門の人員は5000人。拠点となるビルは550カ所。デスクトップやモバイルパソコン、携帯端末などをすべて含めたデバイス(機器)の数は60万台で、サーバーは1万台。それらのサーバーを3カ所のデータセンターに収め、1カ所の運用センターから維持・管理しているという。

 1日に受信するインターネットメールは2000万通で、このうち97%は迷惑メール。1日にやり取りされる社内メールは600万通に上る。

 デュボア氏は、同社のシステム投資についても言及。機能別でみた投資額の割合は、69%がアプリケーションに関するもので、残りの31%がインフラ関連。目的別では、新規プログラムの開発が52%で、48%がシステムの維持・管理。「以前は、新規プログラムの比率は40%程度だった。それを、維持・管理費を削減することで現状まで引き上げた。今後は60%程度にしたい」(デュボア氏)。

 デュボア氏によれば、システムの維持と管理にかかる費用を、3年間で1億ドル削減したという。削減に成功したポイントとしては、(1)集中管理による管理費の削減、(2)仮想化技術などを用いたシステムの統合、(3)ツールなどを用いた管理の自動化――の3点を挙げた。