図1 パソコン起動時に偽メッセージを表示(英ソフォスの情報から引用。以下同じ)
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図2 「フォルダオプション」の表示を変更
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図3 写真を含むウインドウを定期的に表示(写真部分はソフォスによって黒塗りにされている)
図3 写真を含むウインドウを定期的に表示(写真部分はソフォスによって黒塗りにされている)
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図4 ツールチップ中の文字列を変更
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 セキュリティ企業の英ソフォスは2008年4月15日、同社の公式ブログにおいて、ユーザーの作業効率を下げるような新たなウイルス(悪質なプログラム)を報告した。感染すると、パソコンの画面上に偽のメッセージや女性の写真を表示するという。

 今回報告されたのは、同社が「W32/SillyFDC-CG」と名付けた実行形式のウイルス。USBメモリーやCD/DVDなどを経由して感染を広げる。このウイルスが潜んでいるUSB機器やメディアをWindowsパソコンに接続(挿入)すると、そのパソコンに感染。パソコンの設定などを変更して、特定のメッセージや画像が表示されるようにする。

 例えば、感染後にパソコンを起動すると、毎回、偽のメッセージが表示される(図1)。また、「フォルダオプション(Folder Options)」の「表示(View)」タブ中の「詳細設定(Advanced settings)」に、新たな項目を複数追加する(図2)。

 加えて、ある女性の写真が埋め込まれたウインドウを定期的に表示(図3。図中の写真は、ソフォスのスタッフによって黒塗りされている)。ウインドウには「Look at me.. Indonesian smile」といったメッセージや、メールアドレスなども記載されている。

 さらに、ツールチップ(マウスポインタの下に表示される説明窓)には、「Iloveu ○○○ and never forget you(○○を愛している。忘れられない)」という文字列が表示されるようになる(図4)。

 今回のウイルスに限らず、USB機器やメディア経由で感染を広げるウイルスは多数出回っている。信頼できない機器やメディアは接続しない(挿入しない)ことや、パソコン本体にウイルス対策を施しておくことが重要だ。