米Sun Microsystemsは米国時間2008年4月15日,オープンソース・データベースの新版「MySQL 5.1」を同年第2四半期中に公開すると発表した。Sunが2008年1月にスウェーデンMySQLの買収を発表して以降,初のリリースとなる。

 新版は,大規模な企業アプリケーション向けにパフォーマンスを向上させ,管理を簡略化している。Sunの社内テストでは,前バージョンよりもパフォーマンスが最大15%高速化したという。リリース候補のGPLソフトウエアは,MySQLのWebサイトからダウンロードできる。

 MySQL 5.1は,データの水平分割で5つのフォームをサポートする。テーブルとインデックス・データを分割することで,該当する部分のデータ・パーティションだけがスキャンされるようになるため,クエリーのレスポンス時間が速くなった。複製については,行ベースの複製と,行またはステートメント・ベースの複合型の新しい複製オプションを用意するほか,データベース・サーバー上でSQLベースのタスクを自動的に実行するイベント・スケジューラを追加した。

 また,MySQL Enterpriseユーザー向けには,監視ツール「MySQL Enterprise Monitor」にバグなどの情報を提供する「Upgrade Advisor」を追加した。

 MySQL 5.1 GAは,GPLで提供される無償のオープンソース版「Community Server」,企業ITユーザー向け有償版の「Enterprise Server」,組み込み向け商用ライセンス版「Embedded Server」の3バージョンを用意する。対応するOSは,Red Hat Enterprise Linux,SuSE Enterprise Linux Server,Microsoft Windows,Solaris 10,Macintosh OS X,Free BSD,HP-UX,IBM AIX,IBM i5/OSなど。

発表資料へ