写真●NECネッツエスアイのコンタクトセンター
写真●NECネッツエスアイのコンタクトセンター
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 NECネッツエスアイは2008年4月15日、コンタクトセンターの刷新を発表した。座席数160席、床面積1500平方メートルのコンタクトセンターは、フィールド・サービス分野では国内最大規模となる(写真)。投資額は約16億円とみられる。

 新コンタクトセンターの名称は「nTOC(Network Total Operation Center)」。顧客からの問い合わせを受け付けるコールセンター機能のほか、顧客企業のネットワーク管理、データセンターの監視、セキュリティ分野の監視・解析という4つの機能を備える。従来は国内6カ所にあったセンターに4機能を分散させていた。顧客窓口や運用監視部門を統合することで、システム障害などに迅速に対応できるようにした。

 同社はコンタクトセンターの刷新を機に、問い合わせの受付からインシデント管理、修理部品の配送や障害対応後の監視まで、一連の流れを統合管理する基幹系システムも導入した。システム運用管理のデファクト・スタンダードであるITILに準拠した作業の実施を支援するだけでなく、「問い合わせから状況確認まで3秒以内で対応できるようにするなど、システム運用面以外のサービス品質も高められるようにした」(山崎幸雄 取締役執行役員常務)。

 近年のハードウエア単価下落により、保守サービスを中心としたフィールド・サービスの単価も下落傾向にある。「24時間365日対応はもちろんのこと、ワンストップ・サービスとしての付加価値を高めていきたい」と山崎常務は強調する。NECネッツエスアイはnTOCを中核としたサポート事業を強化し、2009年度には同分野の売り上げを現在の10%増(約500億円)に引き上げる考えだ。