住商情報システムは,サーバー機のセキュリティ・パッチをパケットの書き換えでエミュレートするゲートウエイ製品に,中小企業向けモデルを追加した。新たに追加したモデルは,保護対象サーバー機を10台までに限定した「ServerShield Gateway G250-010」。2008年4月15日に販売開始した。価格は,154万9000円(税別)。開発会社は,米Blue Lane Technologies。

 ServerShield Gatewayは,ネットワーク経路上にインライン設置することでサーバー機への不正アクセスを検知/防御するゲートウエイ機器。IDS/IPS(不正侵入検知/防御装置)の一種と言える。特徴は,OS/アプリケーションの開発ベンダーが日々公開するセキュリティ・パッチに対応してサーバー機へのネットワーク・アクセスを管理し,アクセス時のネットワーク・パケットに含まれる脆弱性を排除する点である。

 ベンダーからサーバーのセキュリティ・パッチが公開されるたびに,そのパッチに対応した脆弱性を回避できるよう,ServerShield Gatewayの検知/防御データが更新される。ServerShield Gatewayがパッチと同等のセキュリティを確保するため,ある程度まとめてパッチを当てる運用が可能になり,サーバー運用の負荷を軽減できる。

 2007年5月から同社では,30台まで管理可能な下位ハードウエア「G/250」と,200台まで管理可能な上位ハードウエア「G/450」を用意していた。今回出荷した新ラインアップは,ハードウエアとしてG/250(税別価格は571万9000円から)をベースにしつつ,防御対象サーバー機を10台までに限定することで価格を抑えた中小企業向けとなる。

 さらに今回から,別途必須となる管理コンソール機能の選択肢を増やした。従来は専用のアプライアンス・サーバー「M/10」(税別価格は142万2000円から)が必要だった。1台のM/10で100台のゲートウエイを制御できるため,複数のゲートウエイを運用する際には都合がよいが,1台のゲートウエイしか使わない場合には,割高だった。今回,1台のServerShield Gateway G250-010しか使わない前提で,管理コンソール機能をソフトウエア「ServerShield Local Manager」として提供する。このソフトの価格は,102万4000円(税別)。