レンタル・ビデオ大手の米Blockbusterは,米大手家電販売店Circuit City Storesに対して買収提案を行ったことを米国時間2008年4月14日に明らかにした。Circuit Cityの株式1株当たり現金6~8ドルで買い取る意向を示している。
BlockbusterはCircuit City会長兼CEOのPhilip Schoonover氏あてに2月17日付けで書簡を送付済みという。最終的な提案条件を決定するために必要なデューデリジェンス(企業価値査定)の提出を求めているが,現時点でまだCircuit Cityから受け取っていない。Blockbusterは,「Circuit Cityの運命の決定に株主も参加するべき」として,買収提案を公表することにしたと説明している。
Blockbusterによると,両社が合併した場合,180億ドル規模の世界的小売りチェーンが誕生する。メディア・コンテンツ市場と家電市場の融合が進む中で,相互の製品を補完し合うことによる収益増加,合理化による大幅な経費削減が期待でき,ひいては株主価値の拡大につながるとしている。
またBlockbusterは,2008年第1四半期の同社純利益が3000万ドルとなる見込みを明らかにした。前年同期は4900万ドルの純損失を計上していた。同社会長兼CEOのJim Keyes氏は,「当社の戦略が明らかに機能していることを裏付けるものだ」と述べている。
ちなみに米メディアの報道(New York Times)によると,4月11日のCircuit City株価は3.90ドルだったが,Blockbusterが買収案を公表した14日に4.97ドルに上昇した。一方Blockbusterの株価は32セント安の2.81ドルとなった。
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