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 ウィルコムとシャープは2008年4月14日,米IntelのCentrino Atomを搭載し,Windows Vista(Windows Vista Home Premium SP1)を採用する世界初の通信端末「WILLCOM D4」を発表した(発表資料)。PHSデータ通信を利用できるほか,ワイヤレスLAN(IEEE802.11b/g準拠)を搭載し,別売りの専用クレードルに搭載したLAN端子を使った固定回線も活用できる。5型のワイド液晶(1024×600画素)を搭載する。表示部の左右にはタッチパネルとマウスボタンを用意する。付属のヘッドセットや,別売のBruetoothハンドセットを利用することで,この端末を操作しながらウィルコムの音声通話も利用できる。記者との一問一答は以下の通り(回答はすべて,ウィルコムの喜久川政樹社長)。

--本機はW-SIMを使っているが,次世代PHSでも利用できるのか。
 W-SIMと同一インタフェースのままで対応できるようにするかは未定である。ただし,何らかの形で,次世代PHSでもこの端末を利用できるようにする計画だ。

--バッテリーの持ちについては。
 数時間のレベルである。この点については,改善をシャープにお願いしている,標準バッテリーに加えて,別売りのバッテリーを用意する計画だ。

--なぜ,Windows VISTAなのか。
 いろいろな考えはあるようだが,我々は「パソコンの環境でそのまま使える」ことを想定すると,Vistaが最適と考えた。

--次世代PHSが始まるまでのデータ通信速度の考え方は。
 PHSはマイクロセルを利用しており,実効速度が落ちないことを証明してきた。加えて,無線LANの搭載や,ホットスポットへの積極対応,さらには有線接続も用意しており,その時々に応じて最適なものを利用できるようにしている。

--パソコン向けの既存のエンターテインメントやゲームのコンテンツは利用できると思うが,D4向けのコンテンツを用意するのか。
 通信事業者が中心となって提供していく端末になるので,情報回収代行の仕組みのなかでビジネスになるようなゲームやその他のコンテンツを用意していくつもりだ。このような大きな画面なので,GPSを活用したナビゲーションなど用意していくことも想定しており,ゲームについてもモビリティーを生かしたものを用意していく考えだ。