米司法省および関係当局は,米国時間2008年4月11日にコロンビア国籍の男性がコンピュータ詐欺の罪で懲役9年の判決を受けたと発表した。Mario Simbaqueba Bonilla被告はまた,34万7000ドルの支払いも命ぜられた。

 裁判所は,2004年~2007年にBonillaが実行した詐欺や詐欺未遂による被害総額は140万ドルにのぼるとしている。不正に入手した資金は,高価な電子機器の購入や香港,英国領タークスカイコス,フランス,ジャマイカなどへの高額な渡航費と宿泊費に使用された。

 供述によると,Bonillaは共謀者とともに世界のホテルのビジネス・センターやインターネット・ラウンジのコンピュータにキーストローク・ロギング・ソフトウエアを不法にインストールし,ホテル利用客が自身の銀行・証券取引・給与口座などにアクセスしたときの個人情報を収集。これらの情報を使って被害者の口座から,別の被害者の名前で開設した口座に資金を転送し,クレジットカードやキャッシュカード,デビットカードを偽造した。

 詐欺にともなうほとんどの作業はコロンビア国内で実行された。主なターゲットは米国在住者で,米国防省の勤務者も含まれていた。

 Bonillaは2007年8月に,盗んだ金で米国に渡航してきたところを逮捕され,その際,同じく盗んだ資金で購入したノート・パソコンを所持していた。ノート・パソコンには,600人以上の被害者の名前,パスワード,その他の個人・金融情報が格納されていた。

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