SIベンダーのSRAは2008年4月10日,開発ツール「PowerBuilder」で構築した既存アプリケーションを,JavaまたはC#に変換するSIサービスを開始した。サービス料金は「ハードウエアの置き換えと同程度」(SRA)と低価格であることをうたう。

 PowerBuilderは,1990年代前半に隆盛を誇った,Windowsクライアントからデータベースにアクセスするクライアント/サーバー型アプリケーションを,グラフィカル・ユーザー・インタフェース上の操作を主体として開発できる「ビジュアル開発ツール」の代表的な存在。開発した米PowerSoftは,現在は米Sybaseに買収されその一部門となっている。

 移行には,マイグレーションツールである「ビーナス」を使用する。ビーナスにPowerBuilderからJavaおよびC#に変換する機能を追加した。変換時にXMLを中間言語として使用する。これにより,複数の言語へ変換すること,変換時に特別な処理や命令を埋め込むことが可能なったとしている。

 サービスの特徴は,SRAが移行作業を行うため,新たな機能の追加といった個別の要望に柔軟に対応できるほか,変換後のソースコードに対して100%の動作保証を行う点である。さらに,元のアプリケーションが存在しているため,仕様書などのドキュメントが無くなってしまっていても移行が可能という。同サービスの初年度売上目標は3億円。