米Microsoftは米国時間2008年4月8日,同社の開発者向けコミュニティ「MSDN」で,「Microsoft Office」製品との相互運用性に関する技術文書の検証版(preliminary version)を公開した。「Office 2007」「Office SharePoint Server 2007」「Exchange Server 2007」に組み込まれているプロトコル情報について開示したもので,1万4000ページを超える。

 同社は2008年2月に,従来は秘密保持契約を結んだパートナーにのみ提供していたプロトコルやAPI関連の情報を無償で公開する方針を発表していた(関連記事:Microsoftが相互運用性への取り組みを強化,秘密保持契約対象の技術情報も無償公開)。

 今回公開したドキュメントには,Office SharePoint Server 2007とOfficeクライアント・アプリケーション間,Office SharePoint Server 2007と他の同社サーバー・ソフトウエア間,Exchange Server 2007とOffice Outlook間,2007 Office systemクライアント・アプリケーションと他の同社サーバー・ソフトウエア間の相互運用性に関する情報が含まれる。

 同社では「独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)やオープンソース開発者などを含むあらゆる開発者は,当社の製品同士がどのようにやりとりしているか明確に示したドキュメントに無償でアクセスし,既存製品の強化や新製品の開発に役立てることができる」としている。

 Microsoftは,6月に開発者コミュニティからのフィードバックを集め,それを基に修正した完成版を6月末までにリリースする。同時に最終的な特許ライセンス条件も明らかにする。

 ちなみにMicrosoftによると,同社がこれまで相互運用性の原則に沿った取り組みで開示したドキュメントは4万4000ページ以上にのぼる。

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