イー・モバイルは2008年4月4日,ExpressCard/34準拠のデータ通信カード「D02OP」(ベルギーのオプション・ワイヤレス・テクノロジー製,写真)を自主回収すると発表した。一部のノート・パソコンで使用すると,不具合が発生することが発覚したため。4月2日に社内テストで発覚し,4月3日から販売を中止していた。D02OPは3月19日に出荷を開始したばかりで,4月2日までに販売した約1200台が対象になる。
発覚した不具合は,一部のノート・パソコンにD02OPを挿入するとExpressCardスロット内のグランド用のピン(アースのための金属突起)にカードが引っかかり,カードが抜けなくなるというもの。同社によると,「一部の部品メーカーのExpressCardスロットに規格で定義されていないピンがあり,それが引っかかっている。該当スロットでも力の入れ具合などによって起こる場合と起こらない場合がある。ExpressCardの規格上はD02OP側もスロット側も問題ないが,D02OPを利用したユーザーに迷惑をかけるわけにはいかないので自主回収に踏み切った」という。
同社は今後,D02OPを購入したユーザーに対して個別に連絡し,希望ユーザーにはUSBタイプの「D02HW」,PCカード・タイプの「D02NE」,CFカード・タイプの「D01NX II」のいずれかの機種と無償で交換する。ただ,不具合が起こっていないユーザーの場合はD02OPを継続して利用することも可能である。
D02OPの販売再開については未定。「ソフトウエアの問題ではないので,設計変更をするかどうかも含めて検討中」(広報)という。
なお,NTTドコモもオプション・ワイヤレス・テクノロジー製のExpressCard/34準拠のデータ通信カード「FOMA OP2502 HIGH-SPEED」を発表(関連記事)しているが,同製品は未出荷。
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■変更履歴 誤解されやすい表現となっていたため,明確に「ExpressCardの規格上はD02OP側もスロット側も問題ない」と記述を変更しました。本文は修正済みです。 [2008/04/04 19:45] |