大阪市は2008年4月1日、「大阪市IT改革実施基本計画(案)」を取りまとめパブリックコメントの募集を開始した。「基本計画(案)」では、課題解決のための具体的な取り組みとして「業務・システムの最適化」「IT調達改革」「IT人材育成」の3つを挙げ、その内容やスケジュール、体制などについて説明している。業務・システムの最適化については、3月28日に支援コンサルティング(業務・システム最適化先行プロジェクト等に関する調査・支援業務)の事業者募集も開始した。

 大阪市では、業務・システムの最適化を進めるにあたって、「ワンストップ窓口推進」「内部事務統合」「統合型GIS推進」を「先行プロジェクト」として位置づけて、業務や制度の見直しや標準化作業を進め、2010年度からシステム再構築の作業に入る予定。

 ワンストップ窓口とは、各種行政サービスを一カ所の窓口で済ませることができる総合窓口のこと。住民満足度向上を目ざして導入する自治体が増えてきている。政令指定都市は、各区役所の独自性が強いことなどから総合窓口サービスの導入が遅れている。2006年に富士通総研が実施した調査では、総合窓口を導入している政令市はゼロだったが、ここに来て、さいたま市や北九州市などが総合窓口導入に向けた取り組みを始めている。