「ソフトウエアには3つの大きな変化がある」。「IDF上海」2日目の基調講演で、米インテル副社長兼ソフトウエア・ソリューションズ事業本部長 リネー・ジェームズ氏がこう語り、同社のソフトウエア事業について、中国における研究開発や教育への投資などを交えながら詳細を述べた。
3つの変化の1つは、ソフトウエアが開発される場所の変化だという。10年前は北米中心だったのに対し、現在はアジア太平洋地域の割合が高くなっている。2つ目は、ソフト開発手法の変化。オープンソースのソフトウエアが大きな利益を生み出していて、インテルも多数の公共プロジェクトに参加している、と強調した。
3つ目は、エンドユーザーがコンピューターに期待していることの変化だ。エンドユーザーの嗜好(しこう)はモバイルアクセスと、ビジュアルコンピューティングを望むように変化しているという。Atomプロセッサーは全く新しいデバイスであるため、ソフト開発環境も大きく異なる。そこでインテルは「Moblin.org」というオープンソースのWebサイトを立ち上げ、インテルプラットフォームのNon-PCデバイスでLinuxソフトウエアを開発するためのツールを提供している。
ビジュアルコンピューティングには、写実的な3Dレンダリングや高品質な映像や音楽などが求められる。マルチコアのCPUを利用することで、PCゲームの表現が豊かになることを、実際にデモを行って示した。