トレンドマイクロは2008年4月3日、2008年3月中に同社に寄せられたウイルス報告をまとめた「ウイルス感染被害レポート」を発表した。2008年3月は、同年2月と同様に、USBメモリー経由で感染を広げるウイルス(USBウイルス)が多数報告された。

 トレンドマイクロでは、同社のサポートセンターに寄せられた「ウイルス感染被害報告件数」を集計し、毎月公表している。なお、ここでの「ウイルス感染被害報告」には、ウイルスを発見しただけで、実害がなかったケースも含まれる。

 2008年3月の報告数は4029件で、同年2月の4316件と比べると若干減少した。報告数が最も多かったのは、同年2月と同様に「MAL_OTORUN1(オートラン)」で138件(2月は58件)。

 これは、USBメモリー経由で感染を広げるウイルス「WORM_AUTORUN(オートラン)」が作成する悪質な設定ファイル(Autorun.inf)。このMAL_OTORUN1とWORM_AUTORUNが仕込まれたUSBメモリーをWindowsパソコンに挿入すると、WORM_AUTORUNがパソコンにコピーされて感染する恐れがある。このWORM_AUTORUNについても、3月中に7件報告されている(2月は20件)。

 このため同社では、USBメモリーなどのリムーバブルメディアを介したウイルス感染に注意するよう改めて警告。対策としては、仕事用と家庭用のUSBメモリーを分けることや、不特定多数のユーザーと共有しないことを推奨。Windowsの設定を変更して、USBメモリーなどの自動実行を無効にすることも対策の一つとしている。